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障害者枠と就労継続支援A型の違いとは?給与や対象者を比較

2026年09月02日更新

障害者枠と就労継続支援A型の違いとは?給与や対象者を比較

障害者枠と就労継続支援A型の違いとは?給与や対象者を比較

障害のある方の働き方には、一般企業で働く「障害者枠(障害者雇用)」と、福祉事業所で支援を受けながら働く「就労継続支援A型」があります。
この二つは雇用契約を結ぶ点で共通していますが、その目的や役割、働き方の詳細には大きな違いが存在します。
自身の状況や希望に合った選択をするためには、それぞれの制度を正しく理解することが不可欠です。

この記事では、給与、仕事内容、サポート体制、対象者など、様々な角度から両者の違いを詳しく比較し、自分に合った働き方を見つけるための判断基準を解説します。

障害者枠と就労継続支援A型の根本的な違いを解説

障害者枠と就労継続支援A型の最も根本的な違いは、その制度上の位置づけと役割にあります。
障害者枠は、障害者雇用促進法に基づき、一般企業が労働者として障害のある方を雇用する「一般就労」の一形態です。
一方で、就労継続支援A型は障害者総合支援法に基づく「福祉サービス」であり、すぐに一般企業で働くことが難しい方に対して、支援を受けながら働く場を提供するという役割を担っています。

つまり、前者は純粋な「雇用」であり、後者は「福祉サービスを伴う雇用」という点が大きな相違点です。

障害者枠は「一般企業」と直接雇用契約を結ぶ働き方

障害者枠とは、障害者雇用促進法により企業に義務付けられている「障害者雇用」制度の通称です。
この制度では、障害のある方が一般企業と直接、労働契約を結びます。
労働者として、労働基準法をはじめとする各種労働法規が適用され、給与、福利厚生、労働時間などの条件は、その企業の就業規則に基づいて定められます。

仕事内容は多岐にわたり、事務職から専門職まで、企業の事業内容や本人のスキルに応じて様々な業務を担当します。
企業側には、障害の特性に応じた「合理的配慮」の提供が求められます。

就労継続支援A型は「福祉事業所」と雇用契約を結ぶ福祉サービス

就労継続支援A型は、障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスの一つです。
利用者は、都道府県の指定を受けた福祉事業所(施設)と雇用契約を結び、支援員のサポートを受けながら働きます。
この制度の目的は、利用者が働きながら知識や能力の向上を図り、将来的には一般就労へ移行することです。

雇用契約を結ぶため、最低賃金以上の給与が保証されますが、あくまで「福祉サービス」の一環であるため、職業指導員や生活支援員による手厚いサポート体制が整っているのが大きな特徴です。
仕事内容は、事業所が提供する軽作業や清掃、PC作業などが中心となります。

【5つの項目で比較】障害者枠と就労継続支援A型の違い一覧

障害者枠と就労継続支援A型には、それぞれ異なる特徴があります。
ここでは、「雇用主と契約形態」「給料・賃金」「仕事内容」「サポート体制」「対象者」という5つの具体的な項目を取り上げ、両者の違いを詳しく比較します。
この比較を通じて、どちらの働き方が自身の状況や目指すキャリアプランに適しているかを具体的に検討するための情報を提供します。

比較1:雇用主と契約形態の違い

障害者枠と就労継続支援A型では、雇用主と契約の形態が異なります。
障害者枠の場合、雇用主は一般企業であり、結ぶ契約は「労働契約」です。
これにより、労働者として企業の従業員の一員となります。

一方、就労継続支援A型の雇用主は、社会福祉法人やNPO法人が運営する「A型事業所」です。
利用者と事業所は「雇用契約」を結びますが、それと同時に、福祉サービスを受けるための「利用契約」も結びます。
この二重の契約関係が、単なる障害者雇用とは異なるA型の特徴です。

比較2:給料・賃金の水準と仕組み

給料・賃金の水準と仕組みにも違いが見られます。
障害者枠では、企業の給与体系に基づいて給料が支払われ、勤務時間や業務内容によっては高い収入を得ることも可能です。
一方、就労継続支援A型では、都道府県の最低賃金が保証されていますが、1日の労働時間が4〜6時間程度の短時間勤務が多いため、月収としては障害者枠よりも低くなる傾向があります。

厚生労働省の調査(平成24年版)によると、障害者の賃金の平均月額は約25.4万円、就労継続支援A型事業所の利用者の賃金の平均月額は約7.2万円となっています。
また、A型は福祉サービスであるため、前年度の所得に応じて利用者負担が発生する場合があります。

比較3:仕事内容の具体例と範囲

仕事内容の範囲と具体例は、障害者枠と就労継続支援A型事業所で異なる場合があります。

障害者枠では、企業の事業内容に応じて、一般事務、プログラミング、営業、設計、販売など、専門的なスキルや経験を活かせる多様な職種が存在し、配属部署も多岐にわたる可能性があります。

一方、就労継続支援A型事業所での仕事内容は、事業所ごとに決められた業務に従事します。具体的には、部品の組み立てや検品といった軽作業、事業所内の清掃、データ入力、パンやお菓子の製造・販売、カフェの店員など、多様な業務が含まれます。

比較4:職場でのサポート体制と合理的配慮

職場でのサポート体制には明確な差があります。
障害者枠の場合、企業は障害特性に応じた合理的配慮(例:業務内容の調整、通勤への配慮など)を提供する義務がありますが、サポートの質や内容は企業によって様々です。
相談相手は上司や人事担当者、産業保健スタッフなどが主になります。

一方、就労継続支援A型事業所には、職業指導員や生活支援員といった専門スタッフが常駐しています。
業務の指導だけでなく、体調面や生活上の悩みについても手厚い相談支援を受けられる体制が整っており、きめ細やかなサポートを受けながら働けるのが特徴です。
就労支援の一環として、定期的な面談も実施されます。

比較5:対象となる方の条件

対象となる方の条件も異なります。
障害者枠の主な対象者は、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳のいずれかを所持している方です。
年齢制限は基本的には企業の定年までとなります。

一方、就労継続支援A型の対象者は、原則として18歳以上65歳未満で、企業等での就労経験があるが現在は離職している方や、就労移行支援などを利用したが雇用に結びつかなかった方など、一般企業での就労が困難な状態にある方です。
利用には障害者手帳が必須ではない場合もありますが、市区町村が発行する「障害福祉サービス受給者証」が必要となります。
これには、障がいの種類に応じた障害支援区分の認定や、医師の診断書・意見書が求められることがあります。

あなたはどっち?自分に合った働き方を見つけるための判断基準

障害者枠と就労継続支援A型の違いを理解した上で、どちらが自分に適しているかを判断することが重要です。
自身の体調、スキル、働き方の希望、そして将来の目標などを総合的に考慮し、より自分らしく働ける環境を選ぶための基準を考えてみましょう。
ここでは、それぞれの働き方がどのような特徴を持つ人に適しているかを解説します。

障害者枠(一般就労)が向いている人の特徴

障害者枠での就労は、ある程度安定して働く準備ができており、経済的な自立やキャリア形成を具体的に目指したい方に適しています。
例えば、週20時間以上、特にフルタイムでの勤務が体力的に可能で、安定した収入を得たいと考えている方が当てはまります。
また、これまでの経験やスキルを活かせる仕事に就きたい、専門性を高めてキャリアアップしていきたいという意欲がある方にも向いています。

障害者雇用では、自身の障害特性や必要な配慮について、主体的に企業側とコミュニケーションを取ることが求められるため、自己管理能力や対話力も一つの目安となります。

就労継続支援A型の利用が向いている人の特徴

就労継続支援A型の利用は、すぐに一般企業で働くことには不安があるものの、働く意欲があり、支援を受けながら経験を積みたい方に適しています。
例えば、長期間仕事から離れており、まずは生活リズムを整えながら短時間から働きたい方や、体調や精神面に波があり、通院と仕事を両立させたい方が当てはまります。
また、対人関係に不安があり、専門スタッフのサポートがある環境でコミュニケーションスキルを学びたい方にも向いています。

将来的な一般就労を目指すためのステップとして、まずは働くことに慣れる場を求めている場合に有効な選択肢です。

就労継続支援A型から障害者枠へのステップアップは可能?

就労継続支援A型は、福祉的なサポートを受けながら働く場ですが、そこが最終ゴールではありません。
A型事業所での経験を通じてスキルや自信を身につけ、一般企業の障害者雇用枠へ移行することは十分に可能です。
実際に、多くの事業所が利用者の一般就労への移行を目標として掲げ、そのための就労支援プログラムを提供しています。

A型での就労は、より安定した働き方である一般就労を目指すための重要な準備期間と位置づけることができます。

A型事業所での経験を活かして一般就労を目指す流れ

A型事業所から一般就労を目指す場合、まずは事業所内で安定した勤怠を維持し、与えられた業務を確実にこなすことから始めます。
この過程で、体力や集中力、基本的なビジネスマナーを身につけていきます。
次に、支援員と定期的に面談を行い、自分の強みや課題を把握し、一般就労に向けた具体的な目標を設定します。

その後、就労支援プログラムを活用して、履歴書・職務経歴書の作成や面接練習などの就職活動準備を進めます。
準備が整ったら、ハローワークや障害者専門の就職エージェント、地域の就労支援機関と連携し、自分に合った求人を探して応募するという流れが一般的です。

A型から障害者枠への移行を成功させるポイント

A型から一般就労への移行を成功させるためには、いくつかのポイントがあります。
まず、A型事業所での勤怠を安定させることが最も重要です。
これは、企業が採用選考で重視する基本的な要素だからです。

次に、事業所の支援員を積極的に活用し、自身の目標や不安について率直に相談することです。
専門的な視点からのアドバイスは、就職活動を進める上で大きな助けとなります。
また、自身の障害特性や必要な配慮について理解を深め、企業側に具体的に説明できるよう準備しておくことも不可欠です。
就労支援の一環として提供される企業実習などがあれば、積極的に参加して職場の雰囲気に慣れておくのも良い方法です。

逆に障害者枠での就労が難しくなった場合にA型を利用する選択肢

一度、障害者枠で一般就労したものの、体調の悪化や職場の環境が合わずに就労継続が難しくなるケースもあります。
そのような場合に、就労継続支援A型事業所を利用して再スタートを切るという選択肢も有効です。
A型事業所では、専門の支援員による手厚い相談支援を受けながら、心身の調子を整えることができます。

負担の少ない短時間勤務から始め、徐々に働くことに慣れていくことで、自信を回復し、再び一般就労を目指すための土台を築くことが可能です。
無理をせず、自分に合ったペースで働き方を再構築する場として活用できます。

後悔しないために知っておきたい企業・事業所の選び方

自分に合った働き方を見つけるためには、働く場所となる企業や事業所を慎重に選ぶことが極めて重要です。
障害者枠で働くにしても、A型事業所を利用するにしても、環境によって働きやすさや得られる経験は大きく異なります。

入社・利用後に「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、事前に確認すべきポイントを理解し、複数の施設や企業を比較検討することが大切です。

障害者枠で働く企業を選ぶ際のチェックリスト

障害者枠で働く企業を選ぶ際は、求人票の情報だけでなく、多角的な視点から確認することが重要です。
まず、企業の障害者雇用に対する実績や方針を確認しましょう。
過去の採用実績や、障害のある社員がどの部署でどのように活躍しているかは重要な指標です。

面接時には、想定される業務内容と、それに対してどのような合理的配慮が可能かを具体的に質問します。
また、入社後に困った際の相談窓口が明確になっているか、社内に障害への理解があるかどうかも確認したいポイントです。
可能であれば、職場見学をさせてもらい、実際の雰囲気や働く環境を自分の目で確かめることをお勧めします。

自分に合う就労継続支援A型事業所を見つけるコツ

自分に合った就労継続支援A型事業所を見つけるには、まず複数の施設を見学し、体験利用することが最も効果的です。
事業所のウェブサイトやパンフレットだけでは分からない、実際の雰囲気、仕事内容、他の利用者や支援員の様子を肌で感じることができます。
見学の際には、支援体制の具体的内容(面談の頻度、相談支援の内容など)や、一般就労への移行実績、工賃(給与)の平均額などを確認しましょう。

また、市区町村の障害福祉課や相談支援事業所に相談し、地域の事業所に関する情報を集めるのも有効な手段です。
自分の障害特性や目標に合った支援を提供してくれる施設かどうかを慎重に見極めることが大切です。

障害者枠と就労継続支援A型に関するよくある質問

障害者枠と就労継続支援A型を検討する中で、多くの方が疑問に思う点について解説します。

障害者枠と就労継続支援A型は同時に利用できますか?

原則として、障害者枠での一般就労と就労継続支援A型を同時に利用することはできません。
障害者枠は一般企業との雇用契約に基づく労働であり、A型は福祉サービスの一環として提供される雇用です。
制度の目的や位置づけが異なるため、両方を同時に利用することは想定されていません。

就労継続支援A型を利用しながら障害年金をもらうことは可能ですか?

はい、就労継続支援A型の利用と障害年金の受給を併用することは可能です。
A型事業所から支払われる賃金と、障害年金はそれぞれ異なる制度に基づいているため、両方を受け取ることができます。
ただし、A型での賃金収入が一定額以上になると、年金の一部または全額が支給停止となる場合があるため、事前に年金事務所へ確認することをおすすめします。

就労移行支援とはどう違いますか?利用する順番はありますか?

就労移行支援は、一般企業への就職を目指すための訓練を行う福祉サービスです。
雇用契約を結ばないため賃金は発生せず、原則2年という利用期間が定められています。
一方、A型は雇用契約を結び賃金を得ながら働くサービスです。

一般的には、まず就労移行支援で就職に必要なスキルや知識を身につけ、その後、障害者枠での就労や就労継続支援A型の利用へ進むという順番で活用されることが多いです。
就労支援を受ける順番は個々の状況によって異なります。

ご利用にあたっての注意点

就労継続支援A型事業所の労働条件や支援体制、作業内容は各事業所によって異なります。また、障害者枠(一般企業での障害者雇用)における具体的な業務内容や合理的配慮の提供状況は企業ごとに異なります。なお、障害福祉サービス受給者証の申請条件や交付の可否(医師の診断書や受給資格に基づく利用決定など)は、お住まいの自治体によって判断や手続きが異なる場合があります。詳しい募集要項や利用条件については、各事業所やお近くの障害福祉窓口へ直接お問い合わせください。

まとめ

障害者枠(一般就労)と就労継続支援A型は、どちらも障害のある方の「働く」を支える選択肢ですが、その性質は大きく異なります。障害者枠は一般企業での労働を意味し、安定した収入やキャリア形成を目指す方に適しています。一方、就労継続支援A型は福祉サービスの一環であり、手厚いサポートを受けながら働く経験を積み、将来の一般就労へのステップとしたい方に適した制度です。

それぞれの違いを雇用形態、給料・賃金の仕組み、サポート体制などの観点から正しく理解し、自身の体調やスキル、将来の目標と照らし合わせることで、自分に合った働き方を選択することが可能になります。

横浜市中区で就労継続支援A型事業所をお探しなら、私たち「ジョブサポ」へ一度ご相談されませんか?ジョブサポでは、雇用契約のもと、安心できる環境で規則正しい生活リズムを作りながら、少しずつ安定して働く習慣を身につけていくことができます。「自分にはどちらの働き方が合っているか相談したい」「実際の職場の雰囲気を見てみたい」という方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。あなたの次なる一歩を、私たちが全力で応援します。


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